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「夜と霧」~心理学者、強制収容所を体験する

「夜と霧 新版(心理学者、強制収容所を体験する)」ヴィクトール・E・フランクル (著)

ウィーンで生まれ愛する妻と二人の子供との幸福を引き裂かれた、フロイトを師とする心理学者ヴィクトール・E・フランクルの強制収容所での心理学者的視点からの体験記です。10年前から、その存在は知っていましたが、どうしても読む勇気が無く今日まできましたが、ようやく勇気をふりしぼって読むことができました。

司馬遼太郎の「飢えることがない社会では自殺は増加する」という卓見通り、自殺者数が3万人以上に推移している自殺大国日本。そこでは、勝ち組とか負け組みという枠組みでしか人の存在意義を見出せない現代の金権資本主義が崩れ去ろうとしています。そして、貧富の差の増加、年金不安、失業率の増加、若者の無気力・失望感など、今後はその精神性において、当時の収容所と同程度の精神的貧困が現実化されるのではと危惧しています。

そして、この極限状態を描いた悲惨な収容所生活、そこでのフランクルの強靭な意志と冷静な心理分析、そして、わずかな人だけでしたが、その人の内的な強さを優しさとを伝えています。

昨今流行の「プラス発想」は、極限状態では意味を成さないとされています。そして、それは、

近々連合軍が助けに来ると期待(プラス発想)して期待を裏切られると内面の安定を保てなくなる。そして、それは、収容所では1944年のクリスマスと1945年の新年のあいだの週に、大量の死者が出た。多くの被収容者が、クリスマスには家に帰れるという、ありきたりな希望にすがっていたからだ。しかしクリスマスが近づいても、いっこうに帰れる雰囲気は無いので、生きる希望を失った被収容者達は崩れていってしまった。

という事実に表されています。

<以下、要点抜粋>

●もはや絶望以外の何も残されていないとしても、愛は人が人として到達できる究極にして最高のものだ、という真実。人は、この世に何も残されていなくても、心の奥底で愛する人の面影に思いをこらせば、一時にせよ至福の境地になれる。

●労働でぼろ切れのように疲れ、土の床にへたりこんでいた時に仲間が叫ぶ「外に出てみろ!」そして私たちは、地平線一杯にこの世のものとは思えない幻想的な赤色で形を変えていく雲と沈みゆく太陽をながめた。だれかが言った。「世界はどうしてこんなに美しいんだ!」

●一日の食事はパン一切れと水のようなスープ、毎日のように目の前で仲間が殺されていく現実。過酷な強制収容所での生活は、人間の自由を奪い、そして感情さえも喪失させる。しかし、ほんの一握りの人にせよ「精神の自由」は奪われなかった人もいる。かつて、ドストエフスキーは、「私が恐れるのは唯一つ、私がわたしの苦悩に値しない人間になることだ」と言った。

●およそ生きることそのものに意味があるとすれば、苦しむことにも意味があるはずだ。苦しむこともまた生きることの一部なら、運命も死ぬことも生きることの一部なのだろう。苦悩と、そして死があってこそ、人間という存在ははじめて完全なものになるのだ。

●被収容者にとってもっとも辛かったのは、この極限状態の期限がいつなのかが、わからないということだった。期限がわからなければ、生きる目的を失い、未来を見据えて生きることが出来なくなると、精神の崩壊現象が始まる。これは、失業などでも同様に起こりうる。あらゆる励ましを拒み、慰めを拒絶するとき、彼らが口にするのはきまってこんな言葉だ。「生きていることに何の期待も持てない」

●必要なのは、生きる意味についての問いを180度転換することだ。わたしたちが生きることからなにを期待するかではなく、むしろひたすら、生きることが私たちから何を期待しているかが問題なのだ、ということを学び、絶望している人間に伝えねばならない。

 生きるとはつまり、生きることの問いに正しく答える義務、生きることが各人に課す課題を果たす義務、時々刻々の要請を充たす義務を引き受けることにほかならない。それは、ある時は運命をみずから切り拓くことを求め、あるときは淡々と運命に甘んじることを求める。

●具体的な運命が人間を苦しめるなら、人はこの苦しみを責務としなければならないだろう。人間は苦しみと向き合い、この苦しみに満ちた運命とともに、全世界にたった一度だけ存在しているのだという意識にまで到達しなければならない。だれもその人から苦しみを取り除くことはできない。だれもその人の身代わりになることはできない。この運命を引き当てたその人自身がこの苦しみをひきうけることに、ふたつとないなにかをなしとげるたった一度の可能性はあるのだ。

(「たとえ苦しみばかりでも、そこに少しの希望が見えなくても、戦おう。生きるために、生きることをあきらめずに、最後まで力を振り絞って。その命、つきるまで」 父を癌で亡くしたヴァイオリニスト千住真理子さんの言葉)

●生きることは、彼らに何かを期待している、生きていれば、未来に彼らをまっている何かがある。事実ひとりには、父親の帰りを待つ子供がいた。もうひとりをまっていたのは、仕事だった。この仕事が彼をまちわびていたのだ。このひとりひとりの人間に備わっているかけがえのなさは、意識されたとたん、人間が生きるということに対して担っている責任の重さをまざまざと気づかせる。

●収容所での現状は絶望的である。私達はそれぞれが生き延びる確率は極めて低い。チフスはまだ広まっていないが、生存率は5%と見積もっていた。以上を収容所の仲間に伝えた。しかし、私個人としては、希望を捨て、投げやりになる気は無い、とも言った。なぜなら、未来のことは誰にもわからないし、つぎの瞬間何が起こるかさえわからないからだ。例えば、戦況の劇的な展開は期待できないとしても、個人レベルでは大きなチャンスは前触れも無くやってくることはよくある。ものごとを、わたしたちの状況の深刻さを直視して、なおかつ意気消沈することなく、私たちの戦いが楽観を許さないことは、戦いの意味や尊さを貶めるものではないことを意識して、勇気をもちつづけて欲しい、と言った。

<収容所から開放されて>

●収容所にいたすべての人々は、わたし達が苦しんだことを帳消しにする幸せはこの世にないことを知っていた。わたし達は、幸せなど意に介さなかった。わたし達を支え、わたし達の苦悩と犠牲と死に意味を与えることができるのは、幸せではなかった。多くの解放された人びとが、新たに手に入れた自由のなかで手渡された失意は、乗り越えることが極めて困難な体験であって、精神医学の見地からも克服は容易でない。

<参考>

 フランクル氏の一家はその全員がアウシュヴィッツ等に送られました。そこで、彼の両親、妻、子供たちは、ガスで殺され、あるいは餓死しました。彼だけが、この凄惨な収容所生活を経て、生きのびることができたのです。
 もちろん、自分以外の全員が死んでいたという事実を知ることとなるのは、解放後のことです。
 

 

 

 

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